忍者ブログ

いろいろ歩いて行くブログ

いろいろ歩いて行った記録です。 山域のカテゴリーはだいたい昭文社の登山地図にしたがっています。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2015年7月12日 長瀞アルプス・宝登山

近場の山はどこへ行っても暑そうなので、さっと登ってさっと下りてくることにしました。そこで、前から気になっていた宝登山へ行ってみます。


野上駅から萬福寺に向けて歩いていくと、長瀞アルプスへ入る道があります。
日本各地にあるご当地アルプスのひとつですね。


少し登っていくとすぐに尾根道に乗りました。写真のような雑木林のなかの道です。


氷池というのを見てみようと、宝登山へ向かうルートから外れてみました。製氷の為の池ですが、夏なので当然、何もありません。来る人もいないようなので、道に草がのびて歩きにくい。

再び尾根道に戻ると、野上峠、小鳥峠と通り過ぎ、いったん舗装道に出ます。


しばらく歩くと、宝登山の裏から山頂に至る登山道があります。


山頂にて。


秩父市街の向こうに武甲山が見えます。


頂上の近くに宝登山神社の奥宮があります。

そこから下っていくと、続々と人が登ってきます。特に登山を意識した格好の人は少なく、普段着で登ってくる人が多いようです。自転車に乗ったり、押したりしながら登ってくる人も結構いたのが意外でした。


写真のような伐採跡地に植樹をしている人たちがいました。
どうやら企業にスポンサーになってもらって植樹しているようです。


麓に宝登山神社の本宮があります。
こちらにもお参りしました。
もう少し歩いて長瀞駅までいきます。この前、来たときと同じように駅周辺は賑やかです。

2015年6月7日 大霧山・皇鈴山・長瀞


時間にも体力にも余裕があるので、秩父駅から秩父神社にも行ってみました。秩父神社、宝登山神社、三峯神社で秩父三社なのだそうです。

2015年4月26日 三峯神社表参道・霧藻ヶ峰・妙法ヶ岳

暑い日でしたが、すぐに登って下りられる山なので、午後の生暖かい空気の中を歩くことは避けられました。山歩きよりもお参り中心だったかもしれません。

拍手[0回]

PR

梅雨で活躍「てつステッチダウン」

このところ雨が多いですが、ゴア・ブーティー入りのてつステッチダウンが活躍しています。

ゴロー「てつステッチダウン」

ナノクリームを塗っておくと水滴を玉のように弾いてくれます。

梅雨明けしたら出番は減りそうです。暑い日に履くと蒸れそうで…。
秋になったらまた履きましょう。

「てつステッチダウン」の撥水処理

拍手[0回]


国木田独歩『武蔵野』

国木田独歩のこの作品は、学校の文学史で必ず取り上げられるから誰でも知っているが、多くの古典がそうであるようにそれほど読まれているわけでもないだろう。内容から言っても、若い学生の興味を惹くようなものでもない。勉強熱心な学生であっても、文学史上の意義だけ押さえて終わることが多いのではないか。

今日の武蔵野は、新興住宅地とそれに附属する商業地が何処までも取りとめもなく続くような印象を人に与える。開発に取り残された僅かな土地が雑木林として残されている。

独歩は「昔の武蔵野は萱原のはてなき光景をもって絶類の美を鳴らしていたようにいい伝えてあるが、今の武蔵野は林である。」と書いているが、古典文学に描かれる武蔵野のイメージは、何処までも続く寂しい草原であるようだ。
関東地方は、人の手が加わらなければ照葉樹林に覆われているはずなので、この萱原も焼畑や草刈場として手を加えた結果であろう。
一面の枯野に浮かぶ名月というような文学的類型がどれだけ現実を反映しているかわからないが、中世までは牧として馬などを飼っていたのが江戸時代にはあまり牛馬を飼わなくなり、それだけ雑木林が増えていったのかもしれない。

もう少し引用してみよう。
武蔵野にはけっして禿山はない。しかし大洋のうねりのように高低起伏している。それも外見には一面の平原のようで、むしろ高台のところどころが低く窪くぼんで小さな浅い谷をなしているといったほうが適当であろう。この谷の底はたいがい水田である。畑はおもに高台にある、高台は林と畑とでさまざまの区劃をなしている。畑はすなわち野である。されば林とても数里にわたるものなく否いな、おそらく一里にわたるものもあるまい、畑とても一眸数里に続くものはなく一座の林の周囲は畑、一頃の畑の三方は林、というような具合で、農家がその間に散在してさらにこれを分割している。すなわち野やら林やら、ただ乱雑に入組んでいて、たちまち林に入るかと思えば、たちまち野に出るというような風である。それがまたじつに武蔵野に一種の特色を与えていて、ここに自然あり、ここに生活あり、北海道のような自然そのままの大原野大森林とは異なっていて、その趣も特異である。
雑木林こそ減ったものの、地形は今も独歩の時代と変わらない。
他の地方から東京の郊外に来た人は、この地形に戸惑うのではなかろうか。実を言えば、武蔵野の地形はそこに住む者にとっても何とも掴みどころがない。

水を得にくい武蔵野の台地は、昔から人の住みにくい土地だった。
そのため江戸時代には、玉川上水や野火止用水のような用水路を引いて開拓が進められた。家を建てると風除けにケヤキなどの木を植えた。利用しにくい丘陵地は、いわゆる里山として利用した。
独歩の描いた武蔵野の風景はこうして作り出された。

その後、東京に集まる人口を収容するために、人の住まなかった高台を住宅地として開発し、「○○台」とか「××ヶ丘」と名前を付けて売り出していったのはよく知られるところである。

この作品は著作権の期限が切れているので、青空文庫などで無料で読むことができる。

拍手[0回]


田中淳夫『森林異変 日本の林業に未来はあるか』(平凡社新書)

奥武蔵や奥多摩を歩くと杉が植林された所を歩くことが多く、作業中の林業者の姿を目にすることもしばしばだ。そんなことから林業にちょっとした関心があったので、専門的に過ぎないこの本を手に取ってみた。

今まで日本の林業については、部外者として何となく耳に入ってくる情報から次のような認識を持っていた。

・主に戦後、増え続ける木材の需要に応えるため、山に杉などの針葉樹を盛んに植えた
・人為的に造成された杉や檜などの斉一林は災害や病虫害に弱く、保水力に劣り、また環境保護の観点からも生物多様性に欠けると批判されている
・安価な外材の輸入が増えるとともに高価な国産材は売れなくなり、かつて盛んに植林された杉などには需要がなくなってきている
・その為、ヒトとカネの不足から針葉樹の人工林に充分に手を入れることができなくなっており、必要な間伐がなされなかったり、伐採されたあとに植林されずに放置されることが増えている

以上のような認識を常識のように思っていたが、この本を読んでいくつかの古くなった知識についてアップデートをすることができた。

一番大きく認識を改めなければならなかったのは、安価な外材に押されて国産材が売れなくなったとは必ずしも言えないという点だ。
国産材は場合によっては外材より安いのだが、それでも不合理な商慣行や安定的に供給されないといった問題点があるため、多少高くても使い勝手のいい外材が選ばれてしまうことがあるらしい。

また、外材の輸入がどんどん増えていって国産材の需要は減りつづけているというイメージを持っていたが、これも正しくないらしい。
まず、木材の国際市場で、中国をはじめとする新興国の勢いが強くなっており、日本は買い負けることも出てきたのだとか。この傾向は今後ますます強まっていきそうだ。
次に、熱帯林の伐採に対する環境面からの批判が高まった結果、規制も強まっている。
そして、木材輸出国は原木のまま輸出することを禁止して、国内で加工したものだけを輸出するようになってきたのだとか。

そこから、国産材はむしろ求められる流れにある。
にも関わらず、国産材の価格は上がらないし、林業界は儲かっていないらしい。
山林の所有者、林業者、行政の三者のそれぞれがややこしい隘路に入り込んで身動きが取れない状況にあるのが原因であるように見える。

この本では先進的な取り組みで成功している地域・業者の事例も紹介されており、そこに希望もみえるのだが、林業者の改革の動きは鈍いらしい。
山の所有者が林業から離れて別に仕事を持つことが増えて、山のことを知らなくなり、関心も薄くなっていることも、山が荒れる理由のひとつだ。相続などの結果、その土地を誰が所有しているのかもわからなくなって、手が出せなくなっていることも少なくない。
また、補助金によって低コストで伐採が進む結果、木材がダブついて値が下がるなど、行政の問題が業界の合理化を妨げている面も指摘される。

同じ著者が著した『森と日本人の1500年』(平凡社新書)も、興味深い。

拍手[0回]


2015年6月28日 有間山稜・日向沢ノ峰

奥武蔵から奥多摩にかけての山域で歩いて気分がいいなあと思ったのが、鳥首峠から蕨山に向かう尾根道、それから川苔山から日向沢ノ峰にかけての道も好きです。

2015年5月10日 蕨山

2015年5月30日 川苔山・日向沢ノ峰・棒ノ嶺

今回は、その二つの道をつなげて歩いてみようという計画です。ちょっと距離が長いのが心配ですが…

前に蕨山に行ったときと同じように、名郷から鳥首峠まで歩きます。
暑いなあと思いつつ、頑張って登ります。


鳥首峠からは尾根道歩きです。
風があって涼しい! 快適。
それにしても、ぜんぜん人がいません。前回が高尾山だったから尚更そう感じるのか。いい道なのにな。

橋小屋ノ頭から日向沢ノ峰方面に向けて、有間山稜を歩きます。


少し歩くと、タタラノ頭というピークがありました。
有間山稜の道は、広葉樹林の中を通っています。地味ですが、植林された杉林の単調さと比べると、気持ちよく歩けます。


道は林道の有間峠を横切ります。
展望がよいのからか、自転車、オートバイ、そして自動車で来ている人が集まっています。
名栗湖が少しだけ写っていますね。


有間峠からちょっと歩いたところにある仁田山にて。

土の道に木の杭を打って作った簡単な階段がありました。それも割と新しい。ハイキングコースとしての整備がほとんどない道だったので意外な感じを受けます。
考えてみると、これはおそらく送電鉄塔の整備用なのでしょう。


と思ったら、その先のピークに送電鉄塔がありました。
ここは180度くらいの展望があります。


そのまま進んでいくと、棒ノ嶺方面との分岐点に着きます。
そこから日向沢ノ峰はすぐ近くです。
山頂にあった温度計を見ると気温は15度くらい。涼しいですね。この日、東京は30度くらいあったそうです。


川苔山に向かうこの道も好きです。
前に川苔山から棒ノ嶺に歩いたときとは逆に辿ります。
コアジサイが咲いているのが目につきました。

さて川苔山の目の前まで来ましたが、疲れてしまったので山頂には行かず、鳩ノ巣駅へ下山することにしました。
下っていく道は風もなく、暑くなってきます。

足が疲れたなあと思いながら歩いているときに、何となくトレランの真似をして走ってみたら、意外と楽に走れました。と言っても、足場がよくて人がいないところだけ走るので、かなり歩き交じりですが。
歩くのと走るのとでは足の筋肉の使い方が違うからでしょうか。軽い登りなら、走った方が楽な感じもあります。
気分が変わって、気が紛れるという面もあるのでしょう。始めからずっと走ったら大変ですね。本格的にトレランをするわけではありません。
やがて走る筋肉も使い果たし、鳩ノ巣駅につく頃にはすっかり疲れてしまいました。

これといった山頂を踏むこともなく、道を楽しむことを中心にしたコースでした。尾根の上で見晴らしのいい場所もそれなりにあります。
ただちょっと欲張り過ぎたか、体力面では厳しい道でした。

2016年2月11日 蕨山・ウノタワ

拍手[0回]